セルに入力できる基本的な形式のデータとしては、文字列、数字、式、セル参照があります。
その中でも最も単純な種類のデータは文字列と数字です。それらは、セルに保管される定数値に過ぎません。この種のデータについては特に決められたシンタックスはありません。ただ一つの制限事項は、文字列や数字には新しい行を入れたり、冒頭に「=」を使うことができないことです。「=」は式あるいは参照を含むセルを表すのに使われます。
文字列入力の例として、 Figure 1-1 を参照してください。
文字列の中でも日付及び数字は特殊なケースで、数字の型に自動的に変換されます。入力した文字列が日付や時刻のフォーマットに一致した場合は、その文字列はシリアル値(その文字列の時刻を代表する)に変換され、セル・フォーマットは元の文字列のフォーマットに設定されます。
この機能は、認識可能なフォーマットで数字を入力するだけで使うことができます。この数字は Gnumeric によって自動的に適切なシリアル値に変換されます。この機能があるため、普通に読取りができるフォーマットで日付を入力しておいて、Gnumeric の内部ではそれを数値フォーマットで保管することができます。
ここで興味深いのは、ユーザが入力した文字列をオートフィル機能で正しく入力できることです( Section 1.7 参照)
Gnumeric が認識するいろいろな日付や時刻のフォーマットの例については、 Example 3-3 を参照してください。
セルにデータを入力する方法
ホワイトクロス・カーソルでセルをクリックします。こうするとセルはアクティブとなります( Figure 1-4 参照)。
日付または数式を入力します。
数式入力の詳細については、 Section 1.2 を参照してください。
セルを選択してデータを入力すると、限定編集モードとなります。これは、参照を含むデータの入力に便利なモードとして用意されたものです。このモードでは、編集ミスを修正するのに使う主なキーはバックスペース・キーです。
さらにいろいろな機能が揃ったオプションの編集モードもあります。特に長いデータの入力向けに、上級編集モードが用意されています。
このモードは F2 を押してアクセスすることができます。すると、ワークシート上のフォーカスが、カレント・セルから編集領域にシフトします。すると、セル内のテキストやデータをさらに細かく制御できます。カーソル・キーを使ってセルのデータ内でカーソルを移動することもできるようになります。データ入力領域の詳細については Section 4.1.3 を参照してください。
カーソルの左側の文字を削除します。
必要に応じてカーソルを移動します。
行の末尾を削除します。
Gnome アプリケーションの入力ボックスでの通常のキー規則がすべて有効です。 |
ユーザが許可されていない数式やデータを入力すると、そのセルにはエラー・メッセージが表示されます。