マニュアルページ fsplit.1




名前

     fsplit - 複数のルーチンを含む FORTRAN 90 または、FORTRAN  77
     ファイルのルーチンごとの分割


形式

     fsplit [ -e efile ] ... [ fsplit_options ]  file


機能説明

     fsplit は、FORTRAN 77 または FORTRAN 90 のソースコードを持つ
     ファイルを入力とみなします。入力を別々のルーチンファイルに分
     割し、各ファイルに <name>.<syf> の形式で名前を付けようとしま
     す。  <name>  は、プログラムユニット (関数、サブルーチン、モ
     ジュール、ブロックデータ、またはプログラム) の名前で す。 ま
     た、  <syf> は、ソースコードのソース言語に対応する名前の拡張
     子です。

     名前を持たな い ブ ロッ ク デー タ 副 プ ロ グ ラ ム に は、
     blkdtaNNN.<syf> の形式で名前が付けられます。 NNN は 3 桁の数
     字で、既存のファイルに同じ名前のものがないことが前提となりま
     す。

     名前を持たないメインプログラムには、mainNNN.<syf> の形式で名
     前が付けられます。

     プログラムユニットの分類中にエラーが発生する か、 name.<syf>
     が すでに存在する場合、そのプログラムユニットは zzzNNN.<syf>
     というファイルに置かれます (ここでも、zzzNNN.<syf>  と い う
     ファイルが存在していないことが前提となります)。


オプション

     -e efile
          通常、各副プログラムユニットは別々のファイルに分割さ れ
          ま す。しかし、-e オプションを使用すると、-e オプション
          で指定した副プログラムだけが分割されます。
          例コマンド fsplit -e sub1 -e sub2 prog.f  は、 sub1  と
          sub2 だけをファイル sub1.f と sub2.f に抜き出します。

     -u   デフォルトでは、すべてのユニット名は小文字に変換され ま
          す。-u オプションを使用すると、すべてのユニットはオリジ
          ナルの名前で保存されます。
          例ファイル main.f77 には、次のようなサブルーチンが 入っ
          ていると仮定します。
              subroutine SUB1
              ...
              end
              subroutine SUB2
              ...
              end

          このとき、次のコマンドを実行すると、ファイ ル  sub1.f77
          と sub2.f77 が作成されます。
               fsplit  main.f77

          しかし、次のコマンドを実行すると、ファイル SUB1.f77  と
          SUB2.f77 が作成されます。
              fsplit  -u main.f77

     命名オプション
          すでに述べたとおり、fsplit プログラムは  FORTRAN-77  と
          FORTRAN-90 のコードが入ったソースファイルを処理します。
          命名オプションを設定しない場合 (次を参照)、fsplit は 次
          の 規則に従います。<syf> が .f90 または .F90 の場合、入
          力ファイルは自由形式の FORTRAN-90 テキストであると考 え
          ら れます。<syf> が .f77 または .F の場合、入力ファイル
          は FORTRAN-77 テキストであると考えられます。<syf> が 上
          記 以 外 の 場合 (たとえば、.f や .for)、入力ファイルは
          FORTRAN-77 テキストであると考えられます。

     ソース言語とソース形式の定義にはいくつかオプションがあ り ま
     す。

     -f90 はソースファイルを FORTRAN-90 として扱います。

     -fixed
          fsplit はソースファイルを固定形式として扱います。このオ
          プションは、FORTRAN-90 のテキストのみに有効です。


使用例

     1.   fsplit -f90 -fixed main1.f


     main1.f ファイルは、固定形式の FORTRAN-90 テキストを持つファ
     イルであると考えられます。

     2.   fsplit -f90  main2.f


     main2.f ファイルは、自由形式の FORTRAN-90 テキストを持つファ
     イルであると考えられます。

     3.   fsplit -f90  main3.f77


     main3.f77 ファイルは、自由形式の FORTRAN-90 テキストを 持 つ
     ファイルであると考えられます。


診断

     -e オプションで指定した名前が見つからない場合、診断メッ セー
     ジが標準エラーに出力されます。


使用上の留意点

     ソースファイルの書式が標準でない場合は、 fsplit が混乱するこ
     とがあります。


     ソースコードが構文的に正しくないプログラムの場合、 fsplit が
     混乱することがあります。

     名前のないメインプログラムやブロックデータ副プログラムで  -e
     オプションを使用すると、作成後のファイル名を予想しなくてはな
     らないので、手間がかかります。