マニュアルページ etime.3f




名前

     etime, dtime - 実行時間の取得


形式

     real function etime (time)
     real time(2)

     real function dtime (time)
     real time(2)


機能説明

     これらの関数は、秒単位の実行時間を返します。

     f95 で使用される etime と dtime は、デフォルトではシステムの
     低 分解能、つまり 1 秒の 100 分の 1 の分解能の時計を使用しま
     す。ただし、プログ ラ ム が  SunOS  ユー ティ リ ティ  ptime
     (/usr/proc/bin/Ptime)  を 使って実行されている場合は、 etime
     と dtime は、高分解能の時計を使用します。

     注意: etime や dtime への最初の呼び出しは、正確でないことが
     あります。

     エラーがある場合、

     o 引数エレメント time(1)time(2) は未定義です。

     o 関数の戻り値は -1.0 です。

     エラーがない場合、

     o 引数 time(1) にユーザー時間、 time(2) にシステム時間が入り
       ます。

     o 関数の戻り値は、 time(1)time(2) の合計です。

     dtime は前回の dtime 呼出しからの経過時間です。 dtime に関す
     る経過時間は次のとおりです。

     o 最初の呼出しでは、実行時間から経過した時間を返します。

     o 2 回目以降の呼び出しでは、前回の呼び出しから経過した時間を
       返します。

     o シングルプロセッサでは、CPU の使用時間です。

     o マルチプロセッサでは、すべての CPU 使用時間の合計です ( 便
       利ではないので、 etime を使用してください)。
       :  並列化処理を行なったループから dtime を呼び出さない
       でください。

     etime は実行開始からの経過時間を返します。

     etime に関する経過時間は次のとおりです。

     o シングルプロセッサでは、プロセスを呼び出す CPU 時間です。

     o マルチプロセッサでは、プログラムを実行中のウォールクロック
       時間です。
        time(1) にはウォールクロック時間が含まれ、  time(2)
       は 0.0 です。

     etime は、シングル/多重処理を決定し、環境変数 PARALLEL の値
     により次のようになります。

     未定義
          現在の実行はシングルプロセッサです。

     定義済みで、範囲 1,2,3,...
          現在の実行はマルチプロセッサです。

     定義済みだが、1,2,3,... 以外の値
          結果は不定です。


ファイル

     libfui.a, libfui.so


関連項目

     times(2)、『Fortran ユーザーズガイド』、『Fortran ライブラリ
     ・リファレンス』