マニュアルページ bcheck.1




名前

     bcheck - 実行時検査を行うバッチユーティリティ


形式

     bcheck [ -access | -all | -leaks ] [ -o <ログファイル> ]
     [ -q ] [ -s <スクリプト> ] <プログラム> [ <引数> ]


機能説明

     bcheck は、 dbx がもつ実行時検査 (RTC) 機能のバッチ処理用 イ
     ンタフェースです。 dbx のもとで、<引数> で指定された引数を解
     釈しながら <プログラム> を実行するシェルスクリプトです。 RTC
     のエラー出力は、指定されている場合は <ログファイル> に、そう
     でない場合はデフォルトで <プログラム名> .errs という名 前 の
     ファイルに書き出されます。この名前のファイルがすでに存在する
     場合、その内容は新しい内容に上書きされます。 bcheck は、メモ
     リーリーク、メモリーアクセス、メモリー使用状況の検査のいずれ
     かまたはそのすべてを行うことができます。デフォルトでは、メモ
     リーリークの検査のみが行われます。

     x86 ベースまたは s64 ベースの Solaris OS、あるいは x86  ベー
     スまたは s64 ベースの Linux OS を実行している場合は、 bcheck
     は、メモリーアクセス検査を行うことができません。

     Linux OS を実行しているシステムで bcheck を実行する前に は、
     _DBX_EXEC_32 環境変数を設定する必要があります。


オプション

     -access
          メモリーアクセスの検査を行います (SPARC のみ)。

     -all メモリーアクセスとメモリーリークの検査を行います (SPARC
          のみ)。

     -leaks
          メモリーリークの検査のみ行います (デフォルト)。

     -memuse
          メモリー使用状況の検査のみ行います。使用状況の検査は メ
          モリーリークも検出します。

     -o <ログファイル>
          <ログファイル> にエラー出力を書き込みます。デフォルトは
          <プログラム名> .errs です。

     -q   このオプションを使用すると bcheck は何も出力せずに検 査
          を 行 い、 プログラムと同じステータス値を返して終了しま
          す。このオプションは、スクリプトやメークファイルなど の
          中で bcheck を使用するときに便利です。

     -s <スクリプト>
          プログラムを実行する前に <スクリプト> ファイル中の  dbx
          コ マ ンドを読み込みます。このファイルには通常 suppress
          や dbxenv といったコマンドを指定しておき、 bcheck の エ
          ラー出力を調整します。


使用例

     hello についてのリーク検査を行います。

          bcheck hello

     引数 5 をともなう mach についてのアクセス検査 を 行 い ま す
     (SPARC のみ)。

          bcheck -access mach 5

     cc についてアクセス検査とリーク検査の両方を行い、何も出力 せ
     ずに通常のステータス値を返して終了します。

          bcheck -all -q cc -c prog.c

     すべての rui エラーを抑止し、 foo のアクセス検査を行い ま す
     (SPARC のみ)。

          echo "suppress rui" > foo.sup
          bcheck -access -s foo.sup foo 1


関連項目

     dbx(1)