Motif では、いくつかのクラスのウィジェットが提供されています。そのひとつにプリミティブクラスがあります。プリミティブウィジェットは、その名の示す通り基本的な下位構成要素であり、それらを使用してインタフェースを構築することができます。
プリミティブウィジェットには、子ウィジェットはサポートされていません。
ラベルウィジェットは、テキストまたはイメージを配置することができる視覚的ラベルを提供します。
カスケードボタン、描画ボタン、プッシュボタン、トグルボタンは、ラベルウィジェットから派生しますが、プリミティブウィジェットと見なされます。これらのボタンは視覚的なラベルを持っていますが、コールバックによる、基本的なユーザーとの対話機能も提供しています。各ボタンは、外観が異なり、 呼び出しの可能な異なる種類のコールバックを持っています。しかし、これらは原理的には同じです。つまり、ウィジェット上でマウスが移動したり押されたりした場合に、インタフェースイベントが発生します。カスケードボタンは、メニュー内で使用されるという点で特殊なボタンです。
矢印ボタンは、インタフェース上にイメージが表示され、ウィジェットに対して登録可能な単純なマウスイベントコールバックを持っていますが、ラベルから派生したものではありません。このボタンには、4 方向のいずれかを示す矢印だけが含まれています。
リストウィジェットは、ユーザーが選択するテキスト項目のグループを表示します。リストから同時に選択できる項目数は、指定することができます。
スクロールバーウィジェットは、ほとんど常にスクロールウィンドウと組み合わせて使用され、画面上にすべてを表示することができないウィジェットにビューポートを提供するために使用されます。スクロールバーは、ウィジェット内でのユーザーのマウスイベントに応じて、ビューポートを調整します。
セパレータウィジェットは、ディスプレイ上の項目を切り離すという、役目をするウィジェットです。セパレータウィジェットに関連付するインタフェースアクションはありません。
テキスト (およびテキストフィールド) ウィジェットは、完全なテキスト編集ウィジェットの基礎を形成するためのものです。テキストフィールドウィジェットは、本来のテキストウィジェットの軽量バージョンであり、単一行データ入力ウィジェットです。テキストウィジェットに関連付けられるコールバックの範囲は幅広く、これらのコールバックは入力評価やマウス追跡に使用され、グラフィカルテキストエディタを構築するために使用されます。
プリミティブウィジェットの詳細については、OSF/Motif プログラマーズ・リファレンスを参照してください。
注意
X-Designer においては、カスケードボタンは子としてメニューを持つことができるかのように表示されますが、実際には異なっています。指定されているカスケードボタンに関連付けられているメニューを確認しやすいように、メニューはカスケードボタンの下に配置されます。しかし、コードの生成時にはカスケードボタンからではなく、 カスケードボタンの親からメニューを離してコードを生成します。
関連項目: