フォント選択パネルは、X フォントの選択を簡単に行うことができます。このパネルは、ウィジェットリソースパネルにある関連フォントボタン (ラベルリソースパネルの表示ページにあるフォントボタンなど) をクリックすると呼び出すことができます。
フォント選択ダイアログには、4 個の領域があります。メニューバー、X フォントリスト、フォントオブジェクト領域、そして X フォントとフォントオブジェクト領域の下にあるサンプルテキスト領域です。
サンプルテキスト領域には、現在選択されているフォントが実際に表示されるため、フォントがアプリケーション内でどのように表示されるかを見ることができます。
X フォントスクロールリストからフォントを選択することも、ダイアログの下部にある選択フィールドにフォント名を直接入力することもできます。
適用ボタンを押すと、フォント選択パネルでユーザーが選択したフォントがリソースパネルのフォントフィールドに転送されます。
X 構成がサポートしているフォントの数が非常に多い場合は、メニューバーを使用してさまざまな基準で項目をフィルタし、X フォント内の項目数を減らすことができます。パネルの下部にある「全フォント」ボタンを押すと、いつでも完全なリストに戻すことができます。
フォントリストを作成するためには、ダイアログでの操作はやや高度なものになります。Motif においては、フォントリストはコンパウンド文字列の表示に使用されるフォントの集合です。ユーザーは、フォントリスト内の特定のフォントに対してタグまたは別名を作成してコンパウンド文字列のセグメント とタグに関連付け、タグによって表わされるフォントでそのセグメントが表示されるようにすることができます。UIL は、いくつかのフォントリストタグを事前定義しますが、ユーザーは独自のフォントリストタグを定義することができます。フォントリストタグは、単純なテキスト文字列の形式をとります。
このようなフォントリストを作成するために、パネルにはフォントオブジェクト領域があります。フォントオブジェクトは、大域変数として見なすことができます。フォントオブジェクトは、フォントのリストを名前 (my_font) にバインドします。X-Designer 内のフォントの指定が可能な場所に、
フォントオブジェクトを設定するには、フォントオブジェクトフィールドにオブジェクトの名前を入力し、結び付けるフォントをフォントリストから選択します。フォントリストタグは、フォントリストタグフィールドに名前を入力するか、メニューから事前定義されているフォントリストタグを選択するかのいずれかの方法で指定することができます。最後にバインドボタンを押して、フォントと指定したオブジェクト名に対するフォントリストタグを関連付けます。
Windows モードの場合には、Windows 上ではフォントは固定されている必要があるため、フォントを指定する場合にはフォントオブジェクトを使用しなければいけません。注意してください。
既存のフォントオブジェクトを使用するには、フォントオブジェクトリストからフォントオブジェクトを選択、あるいはダイアログ下部の選択フィールドに <オブジェクト名> を入力します。また、フォント選択パネルを使用せずに、フォントリソースフィールドに直接<オブジェクト名>を入力することもできます。
フォントオブジェクトの定義を変更するには、オブジェクトと、関連付けられているフォントリストタグの両方を選択して、新しいフォントを選び、バインドボタンを押します。そのフォントオブジェクトが使用されているデザイン内のすべての場所で更新が行われます。
フォントオブジェクトを削除するには、オブジェクトを選択して削除ボタンを押します。フォントオブジェクトがデザイン内で参照されている場合は削除できません。
フォントリストタグを削除するには、タグを選択して削除ボタンを押します。フォントオブジェクト内の最後のフォントリストタグは削除することができません。
注意
ユーザー定義のフォントリストタグは、UIL の場合には正確に動作しません。 UIL を生成する場合には、事前定義されているタグを使用します。これらのタグのメニューを表示するには、UIL ボタンをクリックします。
X-Designer は、コンパウンド文字列の作成を簡単に行うことができる XmString エディタを提供しています。
X11R5 および Motif の国際化機能を使用する場合には、フォントセットを構築する必要があります。フォントセットはフォントリストとほとんど同じ方法および場合において使用することができ、フォントリストタグにバインドされます。フォントセットには、通常 LANG 環境変数により指定される、現在のロケールに必要な多数のフォントが含まれています。
フォントセットを作成するには、フォントをフォントリストタグにバインドする際にフォントセットトグルをオンにします。これにより、フォントリストタグには、ユーザーの指定した名前に加えて、フォントに対して登録されている情報が表示されます。フォントセットは同一の登録データを持つフォントを 2 つ含むことはできないという制約があります。また、フォントセットがロケール仕様を満たさないフォントを含む場合は、X ツールキットが警告を発します。
X フォントおよびフォントセットの詳細については、X ツールキットおよび OSF/Motif プログラマーズ・リファレンスを参照してください。
関連項目: