ピックスマップ・エディタは、カラーピックスマップのデザインおよび修正を行うことができるツールです。ピックスマップは、新規作成、または XPM 形式のファイルや X ビットマップファイルから読み出すことができます。完成したピックスマップデザインは、X-Designer のどこでも呼び出すことができる大域ピックスマップ・オブジェクト名に結び付けることができます。
「ピックスマップ・エディタ」ウィンドウの最上部にはメニューバーがあり、その下にはツールバーがあります。ウィンドウの左側にはツールパレットがあり、現在設定されている前景色と背景色がツールパレットの下に表示されています。中央には描画領域があり、その右側には作成したピックスマップが実サイズで表示されます。
ピックスマップ・エディタのツールバー
ツールバーには、次のような操作を行うためのボタンがあります。ファイルメニューには、「新規」、「ファイルを開く」、「XPM ファイルを保存」、「閉じる」の 4 つのオプションがあります。
新規
新規は、これまでのイメージをすべて削除して、空白の編集領域を新規に作成します。変更後にイメージをバインドしていない場合は、警告メッセージが表示されます。イメージをバインドしたい場合は、「取消し」を選択してからイメージをバインドします。イメージをバインドしたくない場合は、「了解」を押して処理を続行します。
ファイルを開く
システム上に X ピックスマップファイルがある場合は、それらのファイルを自分のインタフェースに使用することができます。「ファイル」メニューから「ファイルを開く」を選択すると、ファイル選択パネルが表示され、ピックスマップ・エディタにピックスマップファイルを読み込むことができます。X-Designer は、ピックスマップを XPM3 形式で読み取ります。また、X ビットマップファイルを読み取り、それをピックスマップ・エディタで編集するためのピックスマップへの変換も行います。
XPM ファイルを保存
ピックスマップ・エディタの「ファイル」メニューから「XPM ファイルを保存」を選択すると、作成したピックスマップをファイルに書き込むことができます。X-Designer は、XPM 1 形式および XPM 3 形式で書き込みを行います。通常は、ピックスマップは XMP 3 形式で保存します。XMP 1 は、他社製のピックスマップ処理ユーティリティの旧バージョンとの互換性を持たせるために提供されています。
閉じる
エディタウィンドウを閉じます。最後にバインドしてから変更を加えた場合は、警告メッセージが表示されます。
作業の保存
XPM ファイルへのバインドまたは書き込みを行うごとに、作成中のピックスマップの現在の状態を保存してください。作業中には、頻繁に保存を行うことをお勧めします。
ピックスマップ・エディタの「編集」メニュー
「編集」メニューには、「元に戻す」、「カット」、「コピー」、「ペースト」、「消去」、「切り取り」、「すべて選択」の 7 つの項目があります。
「編集」メニューのほとんどのオプションは、ピックスマップの選択された部分に作用します。
矩形フレーム内の×印でマークされたピクセルおよびフレーム内すべてのピクセルが選択されます。イメージの一部を選択した場合は、その領域の寸法と位置が、ウィンドウ下部のステータス行に表示されます。「編集」メニューの「すべて選択」オプションを選択すると、イメージ全体を選択することができます。「表示」メニューには、「ドラッグカラー」というラベルが付いたプルライトメニュー項目が 1 つあります。この項目は、ドラッグする際の選択矩形の色に関係します。この項目にマウスポインタをあわせて右側に移動させると、「反転」ラベルおよび「Xor」ラベルが付いた 2 個のラジオボタンが表示されます。これらは、選択矩形の表示方法を説明しています。
ピックスマップ・エディタの「イメージ」メニュー
「イメージ」メニューには「サイズ変更」という項目が 1 つだけあります。
ピックスマップ・エディタの「特殊効果」メニュー
「特殊効果」メニューには、「水平に反転」、「垂直に反転」、「180°回転」、「グレー表示」の 4 つの項目があります。
「パレット」メニューを使用すると、カラーパレットを編集したり、パレットを新規に読み取ることができます。「パレットを編集」および「パレットを読み取り」という 2 つの項目があります。
パレットを編集
パレットエディタが呼び出されます。パレットを読み取り
保存したピックスマップファイルのパレットを読み取ることができます。この項目を選択すると、ファイル選択ダイアログが表示され、Xpm 形式ファイルの名前の入力を求められます。ファイルが読み取られると、既存のパレットが保存したファイルの色のパレットに置き換わります。次に、X-Designer は現在のイメージがあればそのイメージが新規のパレットの色を使用するよう変更します。X-Designer は、可能な限り最も近い色合わせを使用します。
X-Designer にはいくつかのパレットがキューブファイル (cubennn 形式のファイル) が付属されています。また、X-Designer がアイコン用に使用するパレットも付属しています。これらのファイルは $XDROOT/lib/palettes にあります。$XDROOT は、X-Designer のインストールディレクトリです。
イメージを描画したり色付けする手助けとして、ツール用のパレットがピックスマップ・エディタのウィンドウの左側にあります。
描画ツールはすべて、現在の前景色を使用します。ただし、前景色ではなく現在の背景色を使用することもできます。また、イメージ内の特定の色のインスタンスをすべて変更することもできます。
ウィンドウ上で操作を行うには、以下の描画ツールをいずれか 1 つ選択する必要があります。ツールは常に 1 つだけ選択されている状態になっています。
ドロッパーツールの短縮操作
任意のツールを選択した状態で、Control キーを押したまま色をクリックすると、ドロッパーツールとまったく同じように、前景色が設定されます。Control キーを押したままマウスボタン 2 で色をクリックすると、背景色が設定されます。
編集領域へのドラッグ
Motif のドラッグ & ドロップ機能を使用して、ピックスマップおよびピックスマップファイル名を編集領域内にドラッグすることができます。これは通常、ソース上でマウスボタン 2 を押し、そのソースをピックスマップ・エディタの編集領域までドラッグしてからマウスボタンを離すことを意味します。この操作ができない場合は、システム管理者にシステムの構成を問い合わせてください。
ドラッグしたピックスマップは、自分で作成したピックスマップの場合と同様に、編集領域に表示されます。また、そのピックスマップで使用されている色をすべて含むカラーパレットも追加されます。
カラーパレット
ピックスマップ・エディタでは、カラーパレットは重要です。カラーピックスマップを作成するには、使用したい色を指定する必要があります。カラーパレットでピックスマップ用に定義された色は、そのピックスマップとともに保存されます。イメージの作成中は、パレット内のどの色が現在の背景色および前景色なのかを知っている必要があります。
背景色および前景色
ツールパレットの下にある 2 つの矩形の色が、現在の前景色および背景色を示します。前景色は、描画に使用される色です。背景色は、エディタが残したスペースを塗りつぶすために使用されます。「カット」および「消去」は両方とも、背景色で塗りつぶされたスペースを残します。「グレー表示」は背景色を使用してグレー表示効果を生成します。「サイズ変更」によりサイズを拡大した場合は、広がったスペースを背景色で塗りつぶします。
背景色と前景色の交換
ピックスマップ・エディタで描画する場合は、現在の前景色が使用されます。ただし、マウスボタン 2 を押したまま描画すると、現在の背景色が使用されます。
カラーパレットの表示
ポインタを背景色か前景色の四角の上に置いてマウスボタンを押すと、カラーパレットが表示されます。
カラーパレットを編集して、イメージで使用したい色を含めることができます。
背景色および前景色の変更
現在の背景色および前景色を変更するには、カラーパレットを表示し、新しい色の上でマウスボタンを離します。
イメージ内の色の変更
カラーイメージがあり、特定の色のインスタンスをすべて別の色に変更したい場合は、以下のようにします。
1. 変更したい色が現在の前景色であることを確認します。
2. Control キーを押して、別の前景色を選択します。
これで、イメージ内の、前の色が表示されていた場所にはすべて新しい色が表示されます。