Appendix C. ドライバディスク

なぜドライバディスクが必要なのでしょう?

 Red Hat Linuxインストールプログラムのロード時に、ドライバディスクを要求することがあります。ドライバディスクが頻繁に要求されるのは、以下の3つの場合です。

ドライバディスクとは?

 ドライバディスクは、インストールプログラムがサポートしないハードウェアのサポートを追加するためのものです。ドライバディスクはRed Hatによって作成されたものか、ユーザー自身がインターネットから作成したディスクか、あるいはハードウェアベンダーがハードウェアと共に出荷したディスクかもしれません。

 Red Hat Linuxをインストールするために特定のデバイスが必要になる場合以外、ドライバディスクを使用する必要はまったくありません。ほとんどの場合、非標準のCD-ROMドライブ、新型のCD-ROMドライブ、SCSIアダプタ、NIC(ネットワークアダプタ)などのためにドライバディスクが使用されます。インストール中にドライバディスクのサポートを必要とする可能性があるデバイスは、Red Hat LinuxのCD-ROMまたはフロッピーディスク(ブートディスクを作成してインストールプロセスを開始する場合)に含まれているもののみです。

Note注意
 

サポートされていないデバイスが、Red Hat Linuxをインストールする際に必要とならない場合は、通常の方法でインストールを行い、インストールが完了した後で新しいハードウェアのサポートを追加してください。

ドライバディスクはどのようにして入手すればよいのでしょうか?

 Red Hat Linux CD-ROM 1には、ほとんど使われないドライバのドライバディスクイメージ(images/drivers.img)が含まれています。そのうちの1つが必要だと思われる場合は、Red Hat Linuxのインストールを開始する前にドライバディスクを作成した方がよいでしょう。

 特殊なドライバディスクに関する情報については、http://www.jp.redhat.com/support/errata/の「バグフィックス」というセクションを参照してください。まれに、ポピュラーなハードウェアでも、Red Hat Linuxのリリース後に、すでにインストールプログラムにあるドライバや、Red Hat Linux CD-ROM 1のドライバディスクに含まれるドライバディスクイメージでは動かないものが利用可能になっている場合があります。その場合は、Red Hat社のWebサイトで、そのハードウェアを使ってRed Hat Linuxをインストールする際に使用できるドライバディスクイメージを探してください。

イメージファイルからのドライバディスクの作成

 フロッピーディスクに書き込む必要のあるドライバディスクイメージがある場合、DOSとRed Hat Linuxのどちらからでも実行することができます。

 Red Hat Linuxを使ってドライバディスクイメージからドライバディスクを作成するには、以下のようにします。

  1. 空のフォーマット済みフロッピーディスクをフロッピーディスクドライブに挿入します。

  2. dd.imgなどのドライバディスクイメージがあるディレクトリと同じディレクトリから、rootとしてcat dd.img > /dev/fd0と入力します。

 DOSを使ってドライバディスクイメージからドライバディスクを作成するには、以下のようにします。

  1. 空のフォーマット済みフロッピーディスクをA:ドライブに挿入します。

  2. dd.imgなどのドライバディスクイメージがあるディレクトリと同じディレクトリから、コマンドラインでrawrite dd.img a:と入力します。

インストール中にドライバディスクを使用する

 ドライバディスクはただ持っているだけでは意味がありません。ドライバディスクをロードし、インストールプロセス中にそれを使うように、Red Hat Linuxにはっきり命令しなければなりません。

Note注意
 

ドライバディスクはブートディスクとは異なります。Red Hat Linuxのインストールを開始するのにブートディスクが必要な場合は、そのフロッピーディスクを作成し、ドライバディスクを使用する前にフロッピーディスクからブートする必要があります。

インストールシステムがCD-ROMからのブートをサポートしておらず、インストールディスケットをすでにお持ちの場合は、imagesディレクトリのRed Hat Linux CD-ROM 1にある正しいファイル名.imgファイル(boot.imgなど)を使ってインストールディスケットを作成してください。ブートディスクの作成方法については、オフィシャル Red Hat Linux x86インストールガイドの「インストールディスクの作成」を参照してください。

 ドライバディスクを作成したら、Red Hat Linux CD-ROM 1から(CD-ROMからブートできない場合などはブートディスクから)インストールプロセスを開始してください。boot:プロンプトで、linux expertまたはlinux ddと入力します。

 ドライバディスクを挿入するように指示されます。インストーラがドライバディスクを読み込むと、インストールプロセスでシステム上に検出されるハードウェアにこれらのドライバを対応させることができます。