less
このファイルブラウザを毎日使うはずですから、使いこなせるよう、少しコツを
お教えしましょう。一番最初に、less がプレーンテキスト以外の圧縮ファ
イルやアーカイブも表示できるようになっていることをシステム管理者に確認して
おいてください。
最近のバージョンの TYPE のように, less もファイルを両方向にブ
ラウズします。また、キー入力により数種類のコマンドを受け付けます。最も役
に立つものは:
q を押せば終了します。h で拡張ヘルプを表示します。g でファイルの先頭に移動します。G はファイルの末尾への移
動です。番号+g は番号で指定した行への移動(例えば、125g は125行
へ移動)、数値+% は数値で示した割合でファイルを分割した行に移動します。/pattern は「pattern」を前方検索し、n は次にマッ
チする文字列を探します。?pattern と N は後方検索です。m+文字 は現在の位置をマークします(例 ma)。'+文字 は
マークした位置にジャンプします。!command はシェルのコマンドを実行します。悲しいことに、Linux ではまだファイルのバージョン番号がサポートされてい ませんが、二通りの方法でこの制約を克服することができます。一つ目の方法 は RCS ( Revision ControlSystem )を使うことで、これは変更前ファイルを 保存しておくことができます。 RCS は「 RCS MINI-HOWTO 」で解説されていま す。( http://sunsite.unc.edu/mdw/HOWTO/mini/RCS.html) (訳注: RCS MINI-HOWTO 日本語訳はここ)
二つ目の方法は、付番してバックアップすることのできるエディタを使うことで
す。emacs や jed なら OK です。emacs は、
.emacs に次のコードを追加します。
(setq version-control t)
(setq kept-new-versions 15) ;;; or any other value
(setq kept-old-versions 15)
(setq backup-by-copying-when-linked t)
(setq backup-by-copying-when-mismatch t)
jed の 0.98.7 以降のバージョンをお持ちの方は、
http://ibogeo.df.unibo.it/guido/slang/backups.slから入手できるパッ
チをあてれば可能になります。
UNIX では、ファイルを圧縮してアーカイブに納めることが広く行なわれていま
す。tar はファイルを集めて、アーカイブを作ります。新しいアーカイブ
の作り方:
$ tar -cvf <archive_name.tar> <file> [file...]
アーカイブからファイルを取り出すには:
$ tar -xpvf <archive_name.tar> [file...]
アーカイブの内容を一覧するには:
$ tar -tf <archive_name.tar> | less
ディスクスペースを節約するために、compress か gzip を使ってファイルを圧縮します。
compress はもはや旧式なので使うべきでありません。
$ compress <file>
$ gzip <file>
これによって .Z (compress)や .gz (gzip) などの拡張子付きのファイルが
生成されます。これらのプログラムではアーカイブは作られず、ファイルは個別
に圧縮されます。伸長するには:
$ compress -d <file.Z>
$ gzip -d <file.gz>
RMP.
unarj, zip や unzip ユーティリティなども使用可能です。拡
張子 .tar.gz か .tgz がついたファイル( gzip で圧縮し、
tar でアーカイブにしたもの)は、UNIX ではかなり一般的です。
.tar.gz アーカイブの内容を一覧するには、
$ tar -ztf <file.tar.gz> | less
とします。
.tar.gz アーカイブからファイルを取り出すには、
$ tar -zxf <file.tar.gz>
とします。